オールコンプレックス

小説とか書きます。Twitter@oomorimori_

フィクション6

12月20日

渋谷の一角にあるマンションの一室、ベッド上にて、頭が真っ白になる。男が私に触れ、私を侵食している間、私の中身は一時的に空っぽだ。

「俺バイクで来たんたけど家近いからうち寄ってく?」

私は小さく頷いた。

あぁ、はい。はいはいはいはいはいはいはいはいはいはい。きた。きたよ。うち寄ってく?出ました。そのパターンね。ホテルじゃなくて自分の部屋ね。彼、勝田正司は高校の同級生。会ったのは援助交際目的ではない。彼から久々にLINEで連絡がきて、会うことになった。やっぱりこうなるとは思っていたが、まあ私は誰とでもヤル女だからそれはどうでもいい。こいつ、ホテル代すら出したくないみたいだ。まあ、どうでもいいけど。それにしても学校の同級生って苦手だ。学生生活しているときから苦手だった。あの集団にいると意識はおかしくなり、私は不登校少女と化した。化物にすら見えたよ。クラスメイト。思い出すだけで嫌になる。

「部屋は汚くてもいいけど、ベッドくらいは綺麗にしといてね。」

なんて思った一時間ほど前。

来てよかった。だって、彼、セックスがすごく上手い。お金なんて貰わなくていいくらい。週一くらいで会ってもいいくらいには。

「また会おうよ」

帰り際に社交辞令ともセフレ目的ともとれるセリフを言われた。とりあえずすぐには決めず、あとで連絡する、と嘘になるかもしれないセリフを吐いた。

帰宅して酒を一杯。泊まらない日は酒でも飲んで寂しさに蓋をするのが私の習慣。よし、明日も完璧な思考停止の遊びを続けよう。

 

なーんてね。