フィクション3

12月3日15時35分

今日出会う人は女の子だ。年齢は19歳、私の一つ下。友達が少ない私が女の子と2人で会うなんてなかなかなく、男性と会うより数段緊張している。女の子って何話せばいいんだろう。昔から男の方が仲良くなりやすかった。女の子は距離感がわからない。なのになぜ、私がレズビアンの女の子と会うことにしたか。これは単なる興味でしか無かった。女の子との性交渉は経験が無い。処女を卒業するときですら全然緊張しなかった。むしろやっとこの時が来たかとワクワクした。だが、レズセックスはやはり緊張する。もちろん、期待もあるが。セックスは奥が深い。相手によって趣向も形も違う。だから面白い。純粋にセックスが好きだ!と、いつもの脳内セックス語りがヒートアップしてきたところで、約束の時間が近付いてきた。16時、私は渋谷駅にいた。

「あのー…詩織さんですか?」

「あっ、はい!そうです!ほのかさんですよね?」

「そうです~。あ、私年下だしタメでいいですよ」

「そんなそんな、一つしか変わらないしほのかちゃんもタメでいいよ。」

「了解!しおりん!」

ほのかちゃんは私の名前を読んで無邪気な笑顔を見せた。笑った時に表情がくしゃっとする子は可愛い。ほのかちゃん、可愛い…華奢で色白だ。うさぎみたいに髪を一部とってハーフツインテールにしてるのも可愛い。これは世でいうゆめかわいいか。ほのかちゃんは可愛いぞ。可愛いほのかちゃまと最後に撮ったのがいつかさえ覚えてないプリクラを撮った。遅れた青春を取り戻しているようだ。学生時代の女子との距離感がわからない問題は、ほのかちゃんにおいては発生しなかった。なんだか自然でいられた。渋谷をフラフラしてるうちにホテル街に入り、ほのかちゃんにどうする?と聞くと、にこやかに頷くので、私はほのかちゃんとホテルに入室した。

「ほのかちゃん、私女の子とこういうの、初めてなんだけど、なんか緊張するなぁ笑」

「え、ほのかも初めてだよ!」

あれ、まじか。これは意外な結果だった。私は興味本位でレズビアンのほのかちゃんと出会ったけど、ほのかちゃんがずっとそういう性癖ならとっくに経験してると思っていた。ほのかちゃん可愛くて、めちゃくちゃにしたくなる。これが男の気持ちか…私はほのかちゃんの服を脱がせて胸を揉んだ。そしてブラジャーのホックを外すと、ほのかちゃんも私の後ろに手を回し、ホックを外した。ほのかちゃんCカップくらいかな。私より大きい。こうして目の前で女2人胸を対面させていると劣等感もうっすら芽生えてくる。しばらく2人で揉み合いながら、ディープキスをした。最中私は、「なんか綺麗」と思った。普通に友達としても仲良くなれそうだと思った私はほのかちゃんと連絡先を交換した。翌日、チェックアウト前にホテルを出て、それぞれ家路についた。

フィクション 2

約束の時間になった。ドキドキするけど、これは緊張ではなかった。高揚だ。この感覚がとても好き。私より顔一つ分くらい背の大きな人だった。高級そうなレストランで自然とご馳走してくれた。味はカップラーメンと同じくらい美味しかった。ご馳走してくれた時の自然さで、ホテルの部屋についた。彼は先にシャワーを浴びに行った。私は待ってる間高揚を抑えながらインターネットを泳いでいた。つまらない日常。誰かの独り言。テンプレート的な投稿。絵文字を多用してリプライを交わす女。「近々遊ぼう」に本心は何%含まれているのだろう。つまらない日常に対しつまらない考察をしていると、つまらない日常に色を添えてくれる彼が戻ってきた。そして私もシャワーを浴びた。ベッドに横たわりスマホをまさぐる彼の横にくっつくと、彼はスマホを置き、私達は、舌を触れ合わせた。昔から性的なことに抵抗や恥がない。ただの楽しい遊び。それも、すごく楽しい遊び。何もかも忘れさせてくれる遊び。あー、気持ちいい。すごく気持ちいいよ。一番生きてる心地する。えへへ。これで今夜も寂しい夜を過ごさずに済む。ひとりで寝るのは寂しいから、こうして頻繁に赤の他人とセックスする。そうしてお金をもらう。私はこのライフワークに満足している。好きなことして、お金もらって、なんも悪いことなんてない。こうすることでしか生きていけないんだもん、仕方ないじゃん。とか世間宛に思いながら、やっと一日が終わる。

フィクション

11月28日

16時起床。19時、渋谷駅で出合い系サイトで知り合った人間と会う。いつもの手順で顔面を人工的な商品たちで彩る。よしよし、マシになった。一般的に見れば私の顔は中の上くらい。中途半端だけどそこそこ可愛いから生きていける。元から茶目っ気のある裸眼なのでカラーコンタクトなしでも可愛くなれる。うん。大丈夫だ。私は可愛い。今日も自分の価値を赤の他人に認めてもらう予定。髪の毛はヘアアイロンナチュラルめにふわっとさせて、前髪は少し斜めにくるっとする。完璧。ではないけど、これが私の最大限。今日も可愛い。大丈夫、大丈夫だ。今日会う人は大手企業勤め33歳エリート。写真で見る限り顔はさほどよくないが、それはどうでもいい。異性の顔なんて許容範囲だったら何も問題ない。いつ買ったのか記憶のない激辛の主張が激しくされたパッケージのカップラーメンを啜る。あー、美味しい。美味しいじゃないか。カップラーメンの癖に。普通に美味しくてそれなりに人に愛されて、コンビニなどで手軽に手に入る激辛カップラーメン。そこそこ可愛くてそれなりに周りの人間に恵まれ、愛されて、出合い系サイトで知り合えば簡単にセックスできる私。「お前と私は似ているね」なんて思いながら、空になったカップラーメンの容器と使用済の割り箸を大きめの生ゴミの袋に雑に投げ入れた。歯を磨いている時鏡の前で自分の姿を見て大きな変化のないことに安心して、中途半端な顔面の構造に少し落胆しながら、ビューラーで睫毛をあげた。ここまでで、時刻は17時45分。一段落して一服。TVもYouTubeも、見たいものがなかった。Twitterつまらない。インスタすぐ見終わる。19時まで暇なので少し渋谷をふらつこう。